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切断加工

シートの切断(カット)加工は、ケースを組み立てるための展開シートを切り出す場合など多くの場面で行う加工です。プラダンシートは、金属やアルミ、そしてソリッド樹脂と比較すれば格段に切断しやすい素材ですが、その独特な中空構造(ハーモニカ状)のために寸法精度が出にくい素材です。これはプラダンシートが樹脂の詰まった硬い筋(リブと言います)部分と柔らかい中空(表層シートのみ)部分を持つ為で、硬いリブ部分にカット刃がのると、刃がより柔らかい中空部分に逃げようとしてしまうためです。
柔らかな中空部分のカット(リブに平行に切る)は容易ですが、硬いリブをまたぐようなカット(リブに水平に切る)には、かなりの力が必要になります。

プロはこう加工します

弊社では図面をCADで引いた後、そのデータを基にCAM(カッティングプロッタ)やトムソン・プレス機で切断加工を行っています。製函に用いるシートは厚みがあり、樹脂量も多いため、このような加工機が必要になります。硬さにムラのあるプラダンシートに刃が負けないよう、硬くて粘りのある専用刃を用いています。シートの大きさを整えるなどの、直線裁断のみの場合にはパネルソーでの加工も行っています。
CAM加工
工業用の箱の展開図はかなり大きなサイズになるため、大型のCAMを使用しています。
トムソン・プレス加工
原反シートをそのまま抜ける大型機・高圧機・高速自動機と特色のある3台のプレス機を所有しています。
パネルソー切断
シートの直線裁断に用います。なお、カット時に出る樹脂屑は高温になる場合がありますので、普段木材や紙ダンボールを加工されている加工機でプラダンを切断する場合にはご注意ください。

加工機がない場合の加工方法

カッターによる切断

リブ(筋)に平行な切断加工は、人力でも比較的容易です。人力ではリブ上での切断はできませんので、中空部分をカットして下さい。
リブ(筋)に水平な切断加工は不可能ではありませんが、やや力が必要です。カットしたいラインに沿って、まず表層に刃を入れ、その後裏面からなぞる様に切断するとうまくいきます。
ホームセンターで購入できる、2-4mm程度の薄く、樹脂密度が低い物ならばハサミでの加工も可能です。